一体どのような症状のことを、認知症と言うのでしょうか?
物忘れをした時に、「まさか認知症?」などと冗談を言った事は、誰にも覚えがあると思います。人によっては、真剣にドキッとした経験を持ったことがあるかもしれません。
単なる物忘れも認知症も、記憶がなくなることには違いないので、一見共通しているように思えます。
しかし加齢による物忘れと認知症の間には、明確な違いがあります。
同じ物忘れでも認知症による物忘れは、体験した事全体をすっぽりと忘れてしまいます。それに対して加齢による物忘れの場合は、体験の一部分を忘れるという違いがあります。
例えば「ご飯を食べた事を忘れる」のが認知症、「何を食べたのかを忘れる」のが加齢による物忘れという具合です。
他にも認知症による物忘れには、「新しい物事の記憶ができない」、「ヒントをもらっても思い出せない」、「時間・場所の見当がつかない」、「物忘れの自覚がない」などが挙げられます。
加齢による物忘れの場合は、ヒントがあれば思い出すことができ、時間・場所の見当もつきます。加えて物忘れに対しての自覚を持っているなど、明らかな違いがあります。
この違いに照らし合わせてみて、もし不安を感じる場合には、病院で診察していただくことをお勧めします。
何事も、早めの手当てが肝心です。
さて一口に認知症と言っても、その種類は「アルツハイマー病」、「血管性認知症」、「レピー小体型認知症」、そして「その他の認知症」に大きく分類されます。
「アルツハイマー病」では記憶力に障害をきたし、また時間・場所・人物の状況把握が困難になる症状が現れます。
「血管性認知症」では、局所神経症状がみられ、脳血管障害があり、段階的な進行を辿ります。
「レピー小体認知症」の場合、初期には記憶障害の症状が目立たない場合が多くあり、見落とされることもあります。
しかし実際には幻視や、その幻視による妄想、また大声での寝言や意識の明瞭・不明瞭の差の激しさなどの症状が現れます。
認知症の予防策として、脳の活性化を日常から心がけることが、とても重要な事であることは、改めて言うまでもありません。
特別なことをやらなくとも、常に笑顔でいること、外で過ごす時間を確保すること、人の役に立とうとする意識を持つこと、複数の人と会話をすることなど、日常生活の中で自然に無理せず、楽しみながら継続していくことは、それほど難しいことではないでしょう。
この程度の事でも、脳の活性化には大いに役立ちます。
「諦めた瞬間から脳が委縮する」と言われます。
「できる」と確信すると、それを実現するために脳は必死に働くのだそうです。
色々なことに、明るく積極的にチャレンジする姿勢が大事です。
しかし楽しくもないのに、無理に継続しようとするのは禁物です。そうなると今度は「うつ」が心配されます。
終活と同様に、無理なく楽しめる範囲から、始めていくことが大切なポイントです。
Comentários