最近は子供とは別の家に住む夫婦2人世帯が増えており、自分たちの時間をゆったりと楽しむシニアが増えています。しかし夫婦2人世帯は、将来の単身世帯候補とも言われます。
子供が遠くに住んでいる、近くに親族もいない、まして一人暮らしになったら…。
そんな事を考え始めると、膨らむ不安を禁じ得ないでしょう。
そんな時に利用したいのが、「見守り契約」です。
見守り契約とは言葉の通り、定期的な訪問や電話連絡等で契約者ご本人の状況を確認し、変化が無いかを確かめたり、相談したりする契約のことです。
一般的に見守り契約は、任意後見契約とセットでなされます。
任意後見契約が開始されるまでの間、任意後見の受任者が定期的にご本人と電話連絡を取ったり自宅を訪問することで、ご本人の健康状態や生活状況を確認して、任意後見をスタートさせる時期を適切に判断することが可能になります。
また定期的な見守りを続ける中で、受任者とご本人とのコミュニケーションが形成されるため、深い信頼関係を築き上げていくことができます。
そして信頼感や相互理解が増すことにより、任意後見開始後の不安も解消されるメリットがあります。
一方、引き受け手によっては、見守り契約単体で受け付けている場合もあります。
郵便局や警備会社でも「見守り契約」を行っていますが、月1回程度の訪問又は電話連絡による日常生活の確認と、親族への報告が基本です。それに加えて、万が一の場合の駆け付けサービスがオプションで用意されている場合もあります。
総じて言えば事業者による見守りの目的は、定期的な安否確認と言えるでしょう。
見守り契約の内容は法定されている訳ではないため、同じ「見守り」と謳っていても受任者により内容が若干異なります。
任意後見契約とセットで見守り契約を結ぶ場合、その目的は単なる安否確認にとどまらず、先に述べた通り、後の任意後見の開始を見据えた具体的なものになると言えます。
見守り契約は任意後見契約とセットで結ぶ以外にも、他にも様々なパターンがあります。
財産管理委任契約とセットで契約を結んだり、見守り契約・任意後見契約・死後事務委任契約の3つの契約をセットするなど、ご自身の状況や不安に応じて自由に組み合わせる事が可能です。
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