終活を進めるにあたっては、エンディングノートを活用することが有効です。
その理由としては、
・エンディングノートにまとめることにより、記録を一か所に集約して残すことができる。
・文章にする事により、客観的に振り返ることができる。
・エンディングノートの各項目を埋めていくことにより、考えの整理ができる。
・ノートの記述を目で追えるため、見直しや変更が容易にできる。
等があげられます。
もちろんここに挙げたのはほんの一例で、他にも様々な利点があります。
エンディングノートは葬儀社や、NPO、地域の社会福祉協議会などが、無料で配布している場合があり、最初はそういうものを利用すれば敷居も低くなると思います。
他にも出版社等から、市販されているものも出ています。
一般に、有料で販売されているものの方が、ページ数が多い傾向があるように思われます。
最初にページ数の多さに圧倒されてしまい、書くことが億劫になっては元も子もありません。
あまり欲張らず最低限の項目から始めて、時間をかけてじっくり内容を積み上げていけばよろしいと思います。
エンディングノートを書くと言う事は、今迄の人生の「振り返り」であり、ある意味<自分史>を書くと言う事に他なりません。
そういう意味でも、肩ひじ張らず楽しみながら書くのが良いと思います。
そして必ず整理しておくべきは、次に挙げる内容になります。
①家族・友人へのメッセージ
②訃報の連絡先
③財産の一覧
(預貯金の口座、所有証券と証券口座、不動産、その他の主な資産、負債など)
④生命保険
⑤病気や介護のこと
⑥葬儀や墓の希望
⑦デジタル遺品について
エンディングノートは法的な効力はありません。
しかし残された家族にご自身の思いを明確に示すという意味では、大変重要性があります。
上の項目の中でも⑤・⑥・⑦については、エンディングノートに記録を残しておくことにより、家族の心理的な負担が軽減されます。
特に⑤に関しては、延命治療や臓器提供、また施設への入所など、場合によってはシリアスな決断が要求されることもあります。
本人の希望を残しておくことにより、家族は迷いのない決断を下すことができるでしょう。
この7項目を抑えると同時に、半生を振り返り、あらためて人生の総括をしてみるのも楽しいのではないでしょうか?
子供のころからの様々な思い出や、人生の重大局面での決断の数々など、書きだしたら切りがないかもしれません。
一つづつ丁寧に思い出しながら、自分史を綴る楽しみを味わうのも良いと思います。